2021の不易流行
新年おめでとうございます。旧年中に賜りましたご高配に厚く御礼申し上げます。
令和3年が明けて1週間。1月1日に岸城神社、3日は住吉大社にお参りをして、会社の初出とともに5日に岸和田天神宮。そして1月8日には木の神様伊太祁曽神社と、ここ15年ほど大きく変わらぬルーティン。
一方で、これまた何十年にもわたって恒例であった業界の賀詞交換会は完全自粛。新年のご挨拶をひとときにできる中で、年に一度の懐かしい方々との再会や、出会い頭のご縁による発展形が望めなくなるのはちょっぴり寂しいものです。
いわずもがな2020年は、日本はおろか世界中をおそったはやり病の影響で、これまでの当たり前が当たり前でなくなりました。昨年6月に「ありがとうの反対は当たり前」とブログに書きましたが、当たり前が消えて感謝すべきに気づけることを前向きに捉えるとしましょう。
結果として、新しい習慣の定着を変化と呼ぶならば、去る年にはたくさんの消極的変化がありました。手指の消毒、マスクの着用、三密回避のスペース確保や、ZOOMの活用、その他もろもろの活動自粛など、何一つ自分で考え出したものはありません。これらは為政者や先駆者の提案を採用したのであり、一歩踏み出したとしてもしょせん受け身の変化とも思ってしまいます。
2021年の仕事始めにタイミングを合わせるが如く、首都圏から緊急事態宣言の気配が高まり、昨年に引き続いての発令がなされました。指針に沿って規律を守ることと同調圧力に屈しないこと。感染予防のための自粛と生きるための経済活動。飽くまで二律背反なのか、それとも両立可能なのか。時間軸も含めてどのような配合でバランスをとるかという難解なパズル。そして知らぬ間に、そのゲームのプレイヤーになっていることに気づきます。そのとき、変えられない環境を受け容れることと併せて、行動は自らの意思で選択するのがあるべき姿と考えます。
群れの中から、リスクを顧みず1番乗りで海中に飛び込む「ファーストペンギン」とは、先駆者への敬意を込めた呼称です。しかしそれは、勇気を振り絞ろうとする最中に、群れに背中を押されて水面に落ちただけなのかも知れません。それでも外圧を勇気に変えて、環境を受け入れた挑戦は、次の時代を切り拓いていく原動力となるはずです。背中を押してくれたのは、はやり病などではなく、自分をファーストペンギンにしてくれた愛すべきチームの仲間たちだと思い、この時代に向き合っていきます。